【ネタばれしてるかも】300

実は、前回タイトルを書くまで、「309」だと思っていたんだけど、「9」の尻尾に見えたのは
「血」だった模様。(;^_^A

というわけで、観てきやした。「300」
多分、ちょろっとネタバレしてるんで、これからまっさらな気持ちで映画を観たい
という方はとばしてちょ。


いや〜、ほんと、観ていて胃が痛くなりやした。
って、それは別に死体がいっぱい出てくるからとか、首や足が飛ぶからとか、
見るからに痛いシーンが多いからじゃなくて、
自由（といっても、ギリシャ社会で言うところの『自由』）を勝ち取るために
大変な苦労をした挙句、あんな痛い目に遭わなくちゃならんのか。難儀やな〜、と思ったからに他ならない。

スパルタの坊やたちは生まれながらにして選別され、7歳になると母親から引き離されて
軍事訓練に明け暮れる日々を過ごすべく訓練所に投げ込まれる。
殴られたり蹴られたりしながらも、仲間を信頼して尊敬する魂を養い、
戦場で名誉の死を遂げることをヨシとする。

そんなわけで、ちょびっつ自分の感情を表現するのが苦手。
でも、それもこれもみ〜んな、民主主義に基づく自由主義を守るため。
野蛮なペルシャから祖国、我がスパルタのみならず、ギリシャ全土を守るため、
多勢に無勢でも死ぬまで闘ってやるぜ！と決意しちゃうのだ。
（正直、ペルシャの描き方はどーかと思うが。まー、欧米にしてみりゃ、
　ギリシャは欧米文化の祖だからな）

っつー、100万のペルシャ軍に、無謀にも300人で臨んだスパルタのお話だ。

いやー、300人の肉体があまりにも揃ってるんで、なんとか・バトラー（←主演俳優＝スパルタ王）の
言ったことは嘘だな、とすぐに判明。
バトラー曰く、「君1人の肉体をCGで処理すると、6億円かかるんだよ。
だから、ジムに通ってくれ、と監督に言われたよ」というもの。
まー、確かに、ジムに通うことで6億円が4億円になったかもしれんが、
まったくCG処理してないわけがないほどみんな、同じようなムキムキ加減でやんした。
だって、きっと顔を隠したら、誰が誰だか分からんよ。あの腹の割れ具合は。（笑）
きっと、それが目当てで観に行く女性＆ゲイの方は多数いただろうけどさ。
ゲイ男さんたちの中には、（肉体が）みんな同じで個性がないよ！
とおっしゃる向きもあったんでないの？

そんな感じで、とにかく、今の時代に戦争のない国に生まれてよかったヨと思った次第。

TVなんかの予告にはち〜っとも出てこないデビッド・ウェンハム（ウェンナム？）君が
かな〜り重要な役でご出演。
スパルタ軍兵士の役割としてはあまりおいしくないが、最後の最後に主人公になってたよ。
ラストシーンは死闘から1年しか経ってないのに、ものすごく目の皺が増えてたよ、オイ、みたいな感じ。

単に体がデカいというだけで、周りの人間に自分を「神」と呼ばせた自惚れ屋のペルシャ王を
怪演したのが、なんとあのロドリゴ・サントロ君ってのが驚きだった。
（あのロドリゴ・サントロ君＝シャネルのCMにニコマンと出演し、女子のハートを鷲掴みにした）
無駄にアクセサリーをジャラジャラ付けて、怪しい化粧もしてるんで、
はっきり言って、最初は誰だか分からんかった。
ただ、顔の作りが美しいことだけは分かるんで、一体、誰がこんな無駄な化粧をして……？　
と思いつつクレジットを見て唖然。
そーいえば、秋林さんが前にそんなことを書いていたような…と思い出したのだった。
（←秋林さん、リンクあり）

ちなみに、体の大きさは。単に「体がデカいという設定だから」と
かなーり手抜きの遠近法だったような気がしたのは私だけだろうか…？
しかも、スパルタ王と一緒の肝のシーンでその手抜きが露呈。
あまりにも分かりやすい「（人間だけど）神はジャンボなんです！」の図だったんで、
おかしくてちょびっつ笑っちゃった。

というわけで、この映画、残酷シーンが苦手という人には絶対オススメしないけど、
新しいロドリゴ君に出会いたいという人にはオススメ。（笑）
映画としては……、うう〜〜〜ん。
まぁ、面白くないこともないけど…、人間ドラマとしてはちょびっつ薄め、かな。