上海喜劇っていうか、悲劇？

chmusic69君（←リンクあり）に誘ってもらって
上海喜劇「七十二家房客」を観てきた。
これは、（多分）上海人民滑稽劇団がやっている舞台に
ムリヤリ吉本新喜劇の芸人を入れちゃったってモノ。
ちなみに外務省が後援している。

ふ〜む。
恐らく、この舞台は、大阪でやったときにはめちゃくちゃ受けたんだと思う。
（東京に来る前に大阪で上演したらしい）
しかし、関東でウケを狙うのは、正直ちと厳しい。

だってさー、ストーリーと全然関係ないところに
吉本の芸人（ジョージなんとか）が出てきて、パチパチパンチ（サンキュー、chmusic69君））を始めたり、
それだけで一幕終わっちゃったりしてさー、
関東の人間にしてみれば( ゜Д゜)ポカーンなわけよ。
「これで、この幕終わり？」って置いてかれちゃったわけ。

パチパチパンチは、子供のころから見慣れていれば面白いんだろうけど、
この歳でいきなり見せられたら、引くって…。
っていうか、会場、みんな引いてたよ…。とほほ…

まー、確かに上海喜劇のノリは（脳内）吉本だったけどさ。
吉本新喜劇のノリが日本全国というか、関東でもウケるかと聞かれれば、
答えは微妙にNOなのだよ。
だから、吉本の芸人さんでも東京進出する人としない人（東京でもウケ人とウケない人）が
いるわけじゃん。

関東の人間に言わせてもらえば、
「吉本の○○は好きだけど、△△は嫌い」とかそんな生易しいものじゃなく、
「吉本の○○の芸は理解できるけど、△△って何？。どこが面白いのか理解できん？」
ってなもんなのだ。
お笑いの文化が違うのよ。

まー、私も香港在住者モードだったら、この喜劇をもっと楽しめたと思うんだけど、
そのモードにはここ数年なってないからなー。
だいたいさー、字幕とアクションの間に時差がありすぎなのよ。
あ〜あ、もったいない。

あ、でも、島田珠代ちゃんの芸は関東でもバッチグー。
分かりやすくて笑えたわ。
彼女、「いいとも！」に出てたから、親しみもあるしね。

あぁ〜。
本来だったら客席が爆笑で湧いて終わるはずだったであろうラストをシーン……と迎えたときに、
「ヤバい、誰も笑わない!!　ひーーーーー!!」とひきつった役者さんのなんと多かったことか……。
きっと彼らの心の中には「大阪＝友達、東京＝異星人」という図式が
刻まれてしまったに違いない。

そうそう。
香港在住時代にコテコテの大阪人が言った言葉を披露しよう。
（私では再現できないので大阪弁的な表現は省いてあるけど、
　恐らく、こんな意味のことを言っていたと思う。
　それでも、本人としては大阪弁以外の言葉でしゃべっていたつもりらしいが…）

「おれ、東京に行くより、香港にいた方がしっくりくるし、安心する。
　東京は怖い。人が怖い。全然笑わないし。」

多分それは、みんな引いてたんだと思うよ。
だって、君ののりは「パチパチパンチ」だったからさ…。

chmusic69君、これに懲りずにまた誘ってね。（ハート）