ポピュラー音楽に比べるとバカみたいに安いクラシック音楽のCD。
(CD2枚入りで1500円ってあり得ないよ)
とりあえず、相性のいいラヴェル様からと思って、このCDを買いました

…………ところが、

サルでも知っているカラヤン様の名前に惹かれて買ったところ、
「ちょっと失敗したかも」の感が漂い始めた。

ちなみにこのCDはオムニバスで、世界的な指揮者(だけど、意識して聞いたことがない)カラヤン様や、
日本が誇る(けれども、意識して聞いたことがない)小澤征爾などの指揮による
ラヴェルの名曲(というよりもポピュラーな曲)ばかりを集めたものである。

目立ったところで、こんなん入ってます。
・『ボレロカラヤン様&ベルリン・フィル
・『亡き王女のためのパヴァーヌ』世界の小澤&ボストン
(と、性懲りもなく、この2曲が入ったCDを購入。徐々に体を慣らしていこうかと)

そう…。
世の中が「カラヤン様〜(ハート)」と騒いでいるとき、私はちっとも彼に興味がなかった。
だから、カラヤン様がドイツ語の人だとは知らなかった……。
ドイツ語をしゃべる人といえば、無情なまでに正確無比で実直な人たち。(←偏見)

カラヤンファンのみなさん、ごめんなさい。
でも、本来、クラシック音楽とは聞く人のものなのです。
だから、誰がどんな感想を持とうがその人の勝手なはず。
というわけで、これから書く内容はカラヤン様を攻撃するものではありません。
「ふっ、素人が」と聞き流していただければ幸いです。


カラヤン様は、恐らく、お堅い音楽は得意なのだと思う。

しかし……
終始一貫してラテンの血(エネルギー)が流れ、フレーズの繰り返しの中に
官能や情熱、冷静さが表現されるはずの扇情的な『ボレロ』は、
まるで軍隊の行進曲のようだった……。

巨匠は、あまりお色気はお得意ではないのね、きっと……。_| ̄|●

ごめん。こんな色気のない『ボレロ』は初めて聞いたよ。

それとも、あれかな。
いつも踊りつきで聞いていたので、私は踊りを観ていたのであって、
音楽を聴いていたわけではなかったのかな…。

『ボレロ』って、いつも終わった後に、全身の毛穴が開いて汗ばんでることが
多いんだよねぇ〜。
だけど、カラヤン様のを聴いた後は、あまりにも正確なそのリズムと
期待していた感情のうねりがさっぱりなかったお陰で、頭の中に「ズッドコドッコ、ズッドコドッコ」って
リズムが流れ出しちゃって、色気を感じるどころか、「軍隊の行進」やら
北朝鮮の「マスゲーム」が浮かんできちゃった…。
違う意味で、腰がグラグラしばした…。

……こんなところで、指揮者の影響力のスゴさを見せ付けられるとは……

なるほど……。
私は、今まで指揮者ってのは単なるメトロノームでしかないと
思っていたよ。
だから、あんなに陶酔しきった顔で指揮棒を振る彼らの姿はお笑いでしかなかった。
でも、彼らは、演奏される曲にとって、非常に大事な存在だったのね…。
彼らが、曲の方向を決めて、それを表現するためにオーケストラを動かす。
まさに、曲が生きるも死ぬも指揮者次第

それを教えてくれたのが、カラヤン様の『ボレロ』だったなんて〜〜!!

ありがとう。カラヤン様…。
お陰さまで、私の中のクラシック苦手意識が全部解けてしまいました。(多分)
もう、怖いものはありません。
も〜、なんでもこいだ!

あ〜、奥が深すぎてクラクラするクラシック音楽。
やっぱり、あなたは巨匠だ。カラヤン様。
今度は、「素晴らしい。ブラボー!」な曲で私を笑わせて泣かせてください!!!

って、カラヤン様の何を聞けば感動できるんだ?
ほんとのところ、カラヤン様は何がお得意なの??

コメント

nophoto
王子
2006年5月7日22:28

カラヤンのボレロは聴いたことがないので、そのこと自体には何とも言えないけど、
「ドイツ語をしゃべる人といえば、無情なまでに正確無比で実直な人たち。」という偏見を
クラシックの正解に持ち込むのはいささか賛成できないですねー。
簡単な反証。
その1.あのウィンナワルツの艶やかな色気をもっともよく表現できるのは誰でしょうか?
その2.歌劇「ばらの騎士」の甘美で切ない世界を作ったのはどこの国の人でしょう?
カラヤンは何が得意、かといえば、そりゃもう「すべて」ですよ。
天照がカラヤンのボレロがよくない、と思ったのは色気云々より、
それが今まで聴いたことのあるボレロと「違っていた」からかもしれないね。
人は知っているもの、慣れ親しんだものと近いものに好感を持つからね。

で、そんなお色気好きな天照におすすめの演奏を考えてみたのですが、
シャルル・デュトワ/モントリオール交響楽団はいかがでしょうか。
この人の指揮は色気があります。
あとはねえ新しいところで、佐渡裕/コンセール・ラムルー管弦楽団とか。
この人の指揮はひたすら熱いです。汗たっぷりです。
できるだけニュートラルな耳と気持ちで聴いてみてください。
それからクラシックはちゃんとしたオーティオセットで、
それなりの音量で聴かなくちゃダメよ。
原則としてはオーケストラはボリュームを上げて、
器楽や室内楽は控えめに、ですって。

天照大神
天照大神
2006年5月8日3:36

王子…いきなり「クラシックの正解」言われても……。(;^_^A
それに、世間で言われているよりもドイツの人にはお色気があることは
知ってますよ。
例えば、深夜を過ぎると普通にTVでエロを流したり、
未婚の同性カップルが非常に多いとかなんとか。(ちょっと例えがアレですが…)
「無情なまでに正確無比で実直な人たち」ではないことは重々承知です。
(いや、そういう面もある、とは思いますが…)
私の性格上、面白おかしく誇張して書いてあるだけですってば。
それに、私、カラヤン様のほかの音楽はぜひとも聴いてみたいと思っているのです。
ちゃんと先入観なしで。(彼が「巨匠である」という先入観も排除して)

ただ、本当に、あのCDに入ってる『ボレロ』はいただけなかった。
それまで聴いたことがあるボレロと違っていたって、そりゃー当然でしょう。
実は私、ボレロは本当にいろんな人のを聴いているんです。
(といっても、「誰のを聴いたんだ?」と聞かれると答えに困りますが)
だから、そのたびに『ボレロ』は違っていたはずです。

私の場合、ちゃんとバレエ鑑賞から入っているのです。
これはもともとバレエ音楽として作曲されたわけですから、
その点では正統派と言えるでしょ?
そして、振付家モーリス・ベジャールの、官能を表現できるダンサーにしか『ボレロ』を躍らせないあの姿勢には非常に感銘を受けているのです。
(彼は、元々女性ダンサーのための『ボレロ』を男性ダンサーに
 躍らせたけど、「官能的で扇情的」っていう基本はクリアしていたから
 あんなに世界から受け入れられたと思うんですよね)

で、この曲は作曲者の意図としても、官能的で扇情的でなくてはならない。
しかし、少なくとも、私にはカラヤンのこの『ボレロ』のどこが官能的で扇情的なのかが分からなかった。聴いていても何も感じられないし、何も湧き上がってこない。ただ、ただ単調で、退屈な『ボレロ』。
まー、一度聴いてみてくださいよ!
聴けば、「あー、こりゃ、素人にも分かる」って思いますよ、絶対。

と書いていたら、カラヤンファンを自認する人も、「カラヤンの『ボレロ』はまずいって言ってますヨ。
http://www.geocities.jp/classicalmusicreviews/kikikurabe/ravelbolero.html
もしかしたら、ファンの人たちの間でも評価が分かれてるのかもしれませんが。
とにもかくにも、カラヤン様は生涯に2、3度『ボレロ』を収録しているようなので、
ほかのも聞き比べてみたいと思います。
ちなみに、このサイトの人が「マズい」と言っているのは、1985年録音のもので、私が「マズい」と思ったのは1966年。
やっぱり、カラヤンは不得手だったんじゃないかと思うんですよねぇ〜。

というか、私は、ぜひともカラヤン様のほかの曲を聴いてみたいです。
だって、世界の巨匠って言われるからには、ほかの曲で世界のみなさんを虜にしてきたんでしょう? 私も誘惑されたいですよ!!

あれ、シャルル・デュトワって人はN響の人じゃなかったの?
今日、NHK出てましたよ。N響とやってました。
この人の『ボレロ』は評判いいみたいですね。ぜひとも聴いてみたいです。
佐渡さん…、名前聞いたことあります。ぜひ聞いてみます。
CDだと汗見えないからいいですね。(笑)

オーディオセット…。そうか、一応、BOZEのスピーカーで聴いてたんだけど
それじゃダメかな?? ふむ。
オーケストラの場合は、とにかく「ボリュームは大きく」ね。わっかりましたー!
器楽や室内楽はそれほど大音響じゃなく、ですね。

ま、変な話、私もここまでクラシック音楽に金をかけるからには、
ここでふざけた感想を書いていても、聞くときは真剣です。
というわけで、これからも色々教えてくださいね。
よろしくお願いしま〜っす。(ハート)

天照大神
天照大神
2006年5月8日3:37

間違えた。未婚の同性カップル→未婚の同棲カップルだ。
まー、未婚の同性カップルも多いかもしれないけど。(笑

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