初めてのちゅー

2003年7月7日
実は私、「子犬のような目」をした動物が苦手。
私に母性本能を求められても……、「何、それ食べられるの?」
と返してしまうほど、そっち方面にはとんと興味がない。
賞味期限の短い、できあがった大人の方が、遠慮なくガンガンぶつかってくる子供よりいいなぁ〜。
若者は、ちょっと……。
無駄に若くて、エネルギーあまっちゃってるような人は……。
と思っちゃう。

そんなわけで、唯一の甥(1歳半)と私の仲は微妙。
だったわけ。一昨日まで。

うちの甥は妙に感が鋭くて、自我が芽生えたあたりから
かわいがってくれる人と、遠巻きに見ているだけの人を見分ける。
当然、私は遠巻き派。
最初は遠巻き派を見ても、無関心なだけだった甥だが、
最近は遠巻き派が近づいてくると、激しく拒絶するようになった。

見かねた女王様(甥の母親)が一昨日、
「もう、天照ちゃんってば、私心配だわ。
 2月にはあなたにA太郎(甥)の面倒を見てもらわなくちゃならないのよ。
 どうしてこんなことになっちゃったのかしら」
と言い出した。
(女王様は2月に第2子を出産する予定。女王様が入院している間、そして回復するまでの間、甥はうちで生活することに)

女王様「天照ちゃん、ホラ、A太郎にバナナを食べさせてあげて」

女王様「天照ちゃん、A太郎にヨーグルトを食べさせてあげて」

と女王様は、さまざまな懐柔策を編み出し、実行するように私のしりを叩いた。
最初は激しく私を拒絶していた甥だが、どうやら私のことを「ご飯をくれる人」と認識したらしく、私が近付いても拒絶しなくなった。

私は餌付けに成功したらしい。

そっから先は、すごかった。
甥は段々に遠慮がなくなってきて、たとえば、寝ている私の上を歩こうとする。
散歩に連れ出せ、と私の腕を掴んで振り回す。
などなど、私が恐れる「かまってかまって攻撃」を次から次へと繰り出してきた。

ううううう。こんなはずではなかった〜(汗)
と思いつつも、歌を歌ったり、本を読んだり、高い高いをする私。

うちには階段が2つあるのだが、甥は自力で降りれないくせに、その2つの階段を上ろうする。
階段を上りきると、だっこして下まで降ろせと要求し、
下まで降ろしてやると、今度は別の階段を上り始める、の繰り返し。

う〜むむむむ。
私は自分のことをしたいのじゃ〜、と思いつつも、
下に下りると、「飛行機ぶ〜ん」と甥をぶんぶん振り回す私。

あ〜あ〜あ、こんなはずじゃなかったのに〜。
ゆっくり休め〜ん。
とへばっていると、容赦のない甥がまた近づいてくる。
とほほ〜。

夕方、力つきて寝転がっていた私に、甥が近付いてきた。
ひぃぃぃ〜、もうこれ以上何がほしいってのよ〜と内心思いながら
甥の様子を見ていたら、
甥はおもむろに顔を近づけてきて、ちゅーをした。

私「……」

こ、こいつ……。

女王様「あら、あら、なんてことかしら。
    A太郎ってば、ちゅーしてって言わないとお母さんにはちゅーしてくれないくせに。
    天照ちゃんとはちゅーするのね」

私「……」

その後、だっこしてやると、A太郎は2度も私にちゅーしてきた。
まったく油断もすきもないわね。

夜になって、A太郎ともども女王様を宮殿まで車で送り届け家に帰ると、
外出していた姉1が帰っていた。

私「私今日、A太郎から3度もちゅーされちゃった」

姉1「ええええ!!!」

驚愕する姉1。

姉1「いいな、いいな〜!!」

姉1は、A太郎を溺愛しており、女王様がA太郎を出産した後3カ月ほどうちに滞在していた間、毎日のようにA太郎を風呂に入れてやっていた。

姉1「でも、なんであんたなのよ」

私「ま、実力って感じ?」

どんな実力か分からないが、姉1からうらやましがられたことで気を良くした私は、訳の分からない受け答えをしていた。

子供なんて真っ平ご免と思っていたが、他人の子供なら、まっいっか。
たまにしか会わないしね。
と思い始めた自分が恐い。

やれやれ。

ど〜でもいいんですけど、(私の)母よ。
A太郎に呼びかけるとき、「天照……違った、A太郎」と
言うのはいい加減やめてください。
私は今年で「××歳」になるのです。

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