「編集部にいる人間にとって、読者の方からの電話は
と〜っても励みになりますぅ〜、」

と、CD-ROMを付録に付けてる雑誌の編集者が言ったら、それは大概ウソである。

なぜなら、読者からの電話なんて滅多にかかってこないからである。
(もちろん、コギャル系読者参加型雑誌においては
 その限りではない、だろうと思われる。)
(もうひとつ言わせてもらえば、励ましのメールや手紙はうれしい。← 身勝手太郎と呼んでくれ。)

では、どんな場合に読者から電話がかかってくるのだろう。
それは、大概

    "クレーム"か"問い合わせ"

である。

中でも"問い合わせ"ほど私を無力感に陥れるものはない。
何故なら、そういう問い合わせの電話では
読者と意思の疎通を図るのが、エラく大変だからである。
ウソだと思うなら皆様もコンピュータに関して
な〜んにも知らないご両親や、大家さん、上司、なんでも結構。
とにかく「この人、留守電機能付き電話もつかいこなせないよな〜」ってな
人にパソコンの使い方やソフトのダウンロードの仕方を
説明してみてほしい。

しかも、電話で。

======================
ある日の電話

読者
「すみません。 初心者なんですけどぉ〜、
 CD-ROMに入ってるのをコンピュータに入れたいんですけどぉ〜。」

私「はい。CD-ROM収録ソフトのダウンロードの仕方ですね?
  では、私も一緒にやってみますね。」

読者
「あ、今ここにコンピュータないんですけど・・・。」

私(ナニ?)
 「あはは〜。(気を取り直して)
 では、説明だけ。
 え〜と、では〜、まずCD-ROMをCD-ROMドライブに 入れますね。」

読者
「え? CD-ROMドラ・・? なんですか? それ?」

私「・・・・・・・・。 汗)」

その後、私は30分CD-ROMが何かっちゅうことから
CD-ROM収録のソフトのダウンロードの仕方まで懇切丁寧に説明した。30分もかけて。
それなのに・・・・・。

    それなのに〜!!

読者
「あ〜、どうでもいいですけど。
 説明さっぱりわかんないねぇ〜。」

あ、あんた、コンピュータ目の前にしてもわかんないから電話してきたんでしょうが〜!!
た、頼む。 
せめて目の前に実際に動かせるコンピュータと
CD-ROMを用意してから電話してきてくれ・・・・。
話はそれからだ・・・・。

まぁ、こんなの序の口で、
「マイコンピュータってなんですかぁ〜?どこにあるんですかぁ?」とか
「ダブルクリックは難しいからなんとかならないですかぁ〜?」とかいう
「勘弁してくれぇ〜」ってな問い合わせから
「わけわからん」ってな問い合わせまでの数々を今まで何件も受けてきた。
しかし、この間の、某有名古都のK市(伏せになってないか。 ^^;)からの
電話に勝る強烈な問い合わせはなかった・・・・・・。

スーパー読者
「あのね、ちょっとお聞きしたいんだけどね。
 本当は違う雑誌を買おうと思ったんだけどね、
 なくてね、(本屋)はしごして3軒目でおたくの雑誌を
買っちゃったのよ。」

私「ありがとうございますぅ〜。」

スーパー読者
「それでね。この付録のCD-ROMってのはどんな機種の
コンピュータでも使えるの?」

私「お使いのOSはなんですか?」

スーパー読者
「おーえす? おーえすってなぁに?」

私「えっと、ウインドウズとかマッキントッシュとかあると
 思うんですけれど。」

スーパー読者
「あ、ウインドウズ95ね、多分。これは3年前に買ったの。」

私「そうですか? ウインドウズ95なら
 お使いいただけますよ。」

スーパー読者
「あら、よかった。
 それで、あれなの?これはプリンターとか、
 CD使うときの機械はそれぞれ電源いれなくていいの?」

私(・・・・・・・・・なんか、いやな予感)
 「え〜と、通常はプリンターは電源を入れる必要があると思います。
 CD-ROMドライブはコンピュータ内臓ですか?」

スーパー読者
「あ〜、多分最初から付いてたわね。内臓っていうの?」

私「そのコンピュータは今までお使いになってたものですか?」

スーパー読者
「まだ、電源入れたことないのよ〜。
 まぁ、ここ数ヶ月のうちに、と思って。
 今は色々と勉強しようと思って。」

私(!)
 「恐らく、実際いじりながら勉強なさった方が
 よくわかると思いますし、覚えも早くなると思いますよ。
 コンピュータは習うより慣れろ、ですから。」

スーパー読者
「(いきなり)私ね。今まで大学で働いていたんですけどね。----------------」
(昔大学で使っていたマックの話が唐突に始まり、それはその後20分くらい続いた・・・・・。)
「・・・・・・・・ベラベラ・・・・・・・・・なのよ、それでね。
 ・・・・・・・・・・・・・・なの。あなたはどう思う?」

私「は?」

スーパー読者
「だから、・・・・・・・・・・・ベラベラ・・・・・・・、
 ・・・・・・・・・なのよ。だから私言ったの。
 マッキントッシュが良いってね。ま、15年以上前 の話だけど、あなたはどう思う?」

 ↑ どうやら、新しいコンピュータを買うときに
マックにするかウインドウズにするかでもめた話、らしい????

私「・・・・さぁ。」

スーパー読者
「そうよねぇ〜。あなたまだ若いからわかんないわよねぇ〜。
 でもね、私は・・・・・・・・・ベラベラ・・・・・・。」

私「あ、あの・・・・。お問い合わせというのは・・・・」

スーパー読者
(私の話を遮るように)
「それでねぇ〜、
 ベラベラ・・・・・・・・べ〜ラベラ
 なのよ〜。」

その後、そのおばさんは私にしゃべる機会を与えず
1時間半話しつづけた・・・・。
いかに、そのオバさんが、マック好きであるかということの他に、おばさんの職歴、(何故か)病歴、
どんな布団で寝てるかということ、
どうして、コンピュータ屋の店員と仲良くなったかということ等色々なことがわかった・・・・・。

そろそろ、時間に余裕がなくなった私は
たまりかねて、来客がある(←うそ)ので
電話を切らねばならないとおばさんに告げた。
するとおばさんは
「まぁ、ごめんなさいねぇ〜、こんな話。
お仕事中に〜」と
更に5分間しゃべり続けた。

結局、私は2時間近くそのおばさんと電話した挙句
結局そのおばさんが、何に関して問い合わせをしてきたのかを知らないまま電話を切ることになったのだ。

う〜む。
世の中って・・・・。

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